矢野榮二はタバコ問題で何をしてきたのか
津田敏秀
すでに1950年代から喫煙とがんの因果関係はさまざまな研究により示されてきたが、
その後さらに喫煙による健康被害により医療費全体が増大し、またニコチンによる
麻薬に匹敵する依存症についても明らかになってきた。またタバコは正常な使い方をして
人体に健康被害を及ぼす唯一の商品であるとも説明されだした。それにも関わらず、
わが国では情報の公開が遅れてきた。そこで重要な役割を果たしてきたのが
学者たちであり、この役割を担ってきた学者の数は膨大である。
受動喫煙の問題が明らかになってきた頃、東京女子医科大学 香川順教授と
帝京大学医学部 矢野榮二教授は、米国などのタバコ会社から
多額の研究資金を受け取り、受動喫煙による害を否定するための研究を行った。
これら学者達による一連のプロジェクトは、タバコ会社の内部文書により明らかになり、
2002年12月、BMJ(イギリス医学雑誌)に研究の結果が発表された。